【趣味】メカニカルキーボードのキーキャップをレジンで作る【YouTube同時更新!】
こんにちは。ますたーです。
今回は、完全に趣味のお話です。メカニカルキーボードのキーキャップを自作してデコレーションする、という記事です。
なんと、このブログ始まって以来初めてのポケモン自動化「以外」の記事になります(ポケモンにデコレーションしてるのでセーフ?)。
※本ブログに初めてお越しの方は「本ブログについて」もぜひ、ご覧ください。
概要
本記事では、メカニカルキーボード のオリジナルキーキャップを「レジン」で作る、その手順を紹介します。
もくじです。いつもどおり、雑談長めです!
この記事を読めば必要な機材・手順・注意事項はわかるように網羅しつつ、体験談ベースとして、ブログらしく読み物としては面白く描いているつもりですが、
・材料や注意事項を知りたい人は→2章まで読み飛ばす。
・実際の手順を知りたい人は→3章まで読み飛ばす。
・YouTubeで作っている様子を見たい人は→4章まで読み飛ばす。
・Amazonの購入リンク集だけ見たい人は→5章購入リンク集まで読み飛ばす。
で適宜飛んでもらえれば。
- 概要
- 0章.できあがったキーキャップ(まず見てほしい!)
- 1章.メカニカルキーボードの「Cherry MX」互換ならキーキャップを交換できる
- 2章.レジンとLEDライトでオリジナルのキーキャップを作る準備
- 2-1.レジンでキーキャップを作る上での健康に関する注意点【必読】
- 2-2.レジンでキーキャップを作るために必要な道具・材料の一覧
- レジン液:パジコUV-LEDレジン「星の雫」ハードタイプ200g
- UVランプ:パジコ「UV-LEDハンディライト3」
- USB電源アダプター:Hootek「AC充電器(1ポート)」
- 【必須】使い捨て手袋:明成「新素材ハイブリッドグローブ ニトリル + PVC手袋」
- キーボードキャップの形をしたモールド:FUNSHOWCASE「キーキャップ シリコンモールド」
- シリコン型制作キット:清原「レジンクラフト 型とれーる 100g」
- メカニカルキーボード: XPG「SUMMONER CHERRY MX 日本語配列 シルバー軸」
- 【持っていなければ買っておこう】キーキャップ引き抜き器:ARCHISS「キートップ引き抜き工具」
- キーキャップ交換体験用:REDRAGON「A101G PBTキーキャップ(ゴールド)」
- 中に入れるもの:ショウワノート「ミニミニフェイス消しゴム イーブイ」
- その他準備物:やすりやニッパーなど
- 参考:筆者が準備したもの
- 3章.オリジナルのキーキャップをレジンで作る手順
- 4章.YouTube動画ももちろん公開しました!
- 5章.使用機材のまとめ(購入リンク集)
- 6章.あとがき
0章.できあがったキーキャップ(まず見てほしい!)
最初に、この記事を通して、私が作ったものをお見せします。結論ファーストです。
今回は「日本語配列のEnter」「Esc」「全角/半角」「数字」の4種類のキーボードキャップを自作しました。
※写真では、それぞれゲーミングキーボード(光るやつ)にはめて撮影しています。
本記事ではこれらの作り方をまとめました。具体的な内容は下記の通りです。
1章では、「前提となる『メカニカルキーボード』の知識」「どうして作ろうと思ったのか?」をまとめます。→1章
2章では、必要な機材(Amazonで購入したもの)についてまとめます→2章
3章では、実際の作り方について紹介していきます→3章
4章では、YouTubeにアップした作り方動画を紹介しています→4章
5章では、購入リンク集として、2章の内容をまとめます→5章
1章.メカニカルキーボードの「Cherry MX」互換ならキーキャップを交換できる
まず、今回、本記事で紹介する「キーキャップ」交換の前提ですが、皆様のメカニカルキーボードが「Cherry MX」互換であることです。
難しいことはさておき、要するに、キーボードのキーキャップを外したときに、「十字の軸」が出てくるやつであればOKです。
このあたりは前提知識となりますので、既に知っているという人は、2章まで読み飛ばしOKです→読み飛ばす
1-1.そもそも「メカニカルキーボード」って?
まず、「メカニカルキーボード」というのは、キーボードの種類の中の1つです。世の中に広く普及した民生向けキーボードには「パンタグラフ」「メンブレン」「メカニカル」の3種類があります。*1
中でも、「メカニカル」の特徴としては、それぞれのキーが独立して反応するキースイッチを備えている、というものです。要するに、めちゃくちゃ性能が良く、メンテナンスで長持ちする、ということです。
種類 | 代表 | 特徴 |
---|---|---|
パンタグラフ式 | ノートパソコン | 薄型&静音で、パチパチした押し心地。 |
メンブレン式 | 一般的なデスクトップ | 格安&静音で、付属品として一般的。 |
メカニカル式 | 基本的に付属品にはならない | キーごとにスイッチ独立(高耐久&高機能) |
これらは、キーキャップ(キーボードのボタン部分)を外すことで判別が付きますが、そもそもメカニカルがなにかわからない人は誤って破損する可能性もありますので、型番で判断すると良いでしょう。特に、パンタグラフは非常に壊れやすいので、理解のある人以外は触ってはいけません。
なお、これらの外観での見分け方ですが、語弊を恐れずにカンタンにいうと「パンタグラフ=ノートパソコンのキーボード」「メンブレン=デスクトップパソコンのキーボード」です。じゃあ、メカニカルはどこにあるのか?となりますよね。残念ながら、メカニカルキーボードは基本的には自分から買わないと手に入りません(普通に生活していたら家には絶対無いと思います)。
なので、キーキャップの交換・自作をするのであれば、まずは「メカニカル」キーボードを買うところからスタートとなります。
1-2.キーキャップ交換をするなら、メカニカルキーボードは「Cherry MX」互換にしよう
実は、キーボードに種類(パンタグラフ・メンブレン・メカニカルなど)があるように、「メカニカルキーボード」の中にもいくつか種類があります。
結論から言うと、キーキャップの交換を前提とするのであれば、単純に「メカニカルキーボード」を買うのではなく、形状として「CherryMX」または「CherryMX互換」軸を導入した(メカニカル)キーボードかどうかを確認してください。Cherry MXまたはその互換品でなくとも、軸の形(十字形)が同じものであれば原則OKです(例:Razerの「Green Switch」、Kingstonの「HYPERXスイッチ」など)。
ちなみに、色(赤軸とか青軸とか銀軸とか)は押し心地の話なのでここでは割愛します。興味がある人は、1-3-2.メカニカルキーボードの「軸」へどうぞ。
余談ですが、「Cherry MX」とはデファクトスタンダードになったメカニカルスイッチです。今から約40年前(1983年)に登場し、その歴史の長さと比類なき人気の所以で、多くのメカニカルスイッチはこの「Cherry MX」をベースまたは互換にして開発されています。つまり「メカニカルキーボード」を買えば、多くの場合そのまま「Cherry MX」互換軸です。しかし、他企業も企業努力でCherry MXの構造に頼らない独自のロープロファイル化(薄型化)や感触(打鍵感)にアプローチするメーカーもあるため、ここは注意が必要です。間違えないように注意しましょう。
1-3.メカニカルキーボードはいいぞ(体験談とメカニカルキーボードのススメ)
本項は完全に余談です。というか、もはや日記なので、読み飛ばしOKです。
要約すると、今までメンブレンしか触ったことがなかった社会人男性が、メカニカルキーボードを買って感動し、沼にハマった、という話です。→2章まで読み飛ばす
1-3-1.メカニカルキーボードとの出会い
実は、筆者はつい一年前までキーボードに一切のこだわりがありませんでした。キーボードはおろか、パソコンにすら興味がなかったのです(ポケモン自動化プログラミングもビジネス用ノーパソLet's noteでやっていました)。
ところが、昨今の「ゲーミングキーボード」の台頭により、私の価値観は大きく変わります。なんと言っても、キーボードが光るのです。昔では考えられない時代です。
2020年5月14日、早速、私はみようみまねで超有名ゲーミングデバイスメーカー「Razer」の、入門用ゲーミングキーボード「Razer cynosa chroma」を買いました(注:これはメンブレン式です)。とにかくキーボードがかっこよく光るのです。管理ソフトウェアを使えば、キーを1つずつ制御して光らせられることに痛く感動しました。
これを契機に、同年9月3日にデスクトップPCを買い、その後は「光るPC環境」という魔性の誘惑に引きずり込まれ、あれよあれよとRazerのデバイスを買い漁るようになりました。しかし、この時点ではゲーミングデバイス(ヘッドセットやマウス、マウスバンジーやマウスパッドなど)への興味にとどまり、キーボードへの興味は0でした。
しかし、「Razer cynosa chroma」を購入してから1年経過した2021年6月14日、人生初のメカニカルキーボード「Razer BlackWidow V3 Green Switch」を買ってから、私の世界は変わります。「タイピングが『楽しい』と感じられる」ようになったのです。
キーボードを確かに押した感覚、押し込んだときのカチッという小気味いい音、押し込んだときにそれがPCに入力される瞬間、これら触覚・聴覚・視覚がリンクした、まさに「クロスモーダル」に感動を覚えました。まさに目から鱗が落ちるような、例えるなら、「今まで覚えていた数学公式の証明導出を見たとき」のような、「スカスカだった理解が急に深まった瞬間」のような、「全然クリアできなかったゲームがクリアできたときの快感」のような、そういう衝撃だったのです。
その日からしばらくの間、暇さえあれば一日中タイピングゲームで遊び続け、ついに源氏物語・日本国憲法の写経まで始めるようになります(そういうタイピング練習ゲームがあるのです)。
ここまでで終わればよかったのですが、 一度「メカニカルキーボード」の魅力を知った私に、さらに好奇心と所有欲が湧く情報が耳に飛び込んできます。なんと、メカニカルキーボードの「軸」を変えると、同じメカニカルでも全く違う感触が楽しめるというのです。もう私は止まりませんでした。
1-3-2.メカニカルキーボードの「軸」
メカニカルキーボードの「軸」とは、「クリッキー」とか「リニア」とか「タクタイル」と言うような、押したときの感覚の違いを分類した便宜上の言葉です。
要するに、どこの会社のメカニカルキーボードでも押したときの感覚を、代表的なCherry MXの「青軸」「赤軸」「茶軸」などをベンチマーク(基準)として表現できるようになるので、キーボードを買う前の参考になるわけです。
一度もメカニカルキーボードを触ったことがない人は、なんのこっちゃ?となるのですが、こればかりは試さないとわかりません。下記、私のイメージです。
軸の種類 | 押したときの「音」 | 押したときの感触 |
---|---|---|
青軸(クリッキー) | 押すたびに小気味いい音でカチカチ・カチャカチャ鳴る。うるさいと感じる人も多い。 | しっかりとボタンを押し込むような感じ。例えると「銃の引き金」のように、ある一定のところまで反発力があり、押し込むとクリック感が楽しめる。「ぐぃ~~っパチン!」 |
赤軸(リニア) |
音をあえて表現するなら「スコスコ」や「シャコシャコ」。青軸よりもしっかり静か。 |
まっすぐとボタンが押し込めるノンストレスな感じ。引っ掛かりが無いため、指を動かしたとおりに文字が打てる。「ススススス~~」 |
茶軸(タクタイル) | タクタイルそのものの音はあまり無い。「ジャコジャコ」かな?構造的に赤軸よりうるさい。 | 青軸が指全体で反発力とクリック感を楽しむのに対し、茶軸は引き金のような反発力は無く、押し込んだときのかすかなクリック感を指先1つで楽しむ感じ。「コリッ」「ポキッ」 |
私が最初に買ったメカニカルキーボード「Razer Black Widow V3 Green Swtich」は、上記の表で言うところの「青軸」に相当します。押す度に確かな反発力と、押し込んだときのクリック感がたまらないと感じていた私は、別の軸も試してみたいと、わからないなりに「茶軸」の購入を決意しました。キーボード沼の始まりです。
続いて、私が購入したメカニカルキーボードは、「茶軸」の中でも薄型で非常に人気の高いLogicoolのフラグシップモデル「G913TKL」です。3万円するというアレです。
非常に良くできたキーボードで、無線2.4GHzでの通信と、Bluetooth接続をボタン一つ一瞬で切り替えられる上、充電式なのに1124時間(=46日間フル)のバッテリー持ちというバケモノじみた性能、上品な質感・見た目といいことづくしでした。が、いかんせん、押し心地(打鍵感)という意味では、少し物足りなく感じてしまいます。そこで、次は「赤軸」を試したい、と思うようになったのでした…
1-3-3.キーキャップとの出会い
ついに本題です。私が、キーボード沼にハマって久しく、次の「赤軸」は何にしようかと考えていた矢先、Amazonでとんでもないものを見つけてしまいます。カスタマイズキーキャップです。実は、「メカニカルキーボードの楽しみとして、キーボードのきせかえをして楽しめる」というのが挙げられます。海外では欧米を中心に流行っており、英語版Googleで検索すると、相当量のカスタマイズが見受けられます。これを見るやいなや、早速買わねば!という意識になりました。
しかし、ここで大きな問題が発生します。これらのカスタムキーキャップは「『Cherry MX』に対応」と説明文に謳われていたのです。今でこそ「Razer Green Switch」が対応していることは知っていますが、当時の私はこれを見て純正のCherryMXを積んだメカニカルキーボードを買わなければ、と早合点してしまい、そのまま純正のCherryMXの「銀軸」を積んだキーボードを一緒に購入してしまいます。
奇しくも、勘違いからCherryMXの「銀軸(赤軸のすごい版)」を触る機会を得た私は、まるで手に吸い付くような銀軸ならではの心地よい打鍵感、妙な引っ掛かりの無い素直な打ち心地、そして、金色にキーキャップを交換した「自分だけのキーボード」という視覚的満足感と所有感を味わいつくすことになります。
この経験を通して、キーキャップを交換する愉しみを覚えた私は、さらにどっぷりと軸の違いを知りたくなると同時に、メカニカルキーボードの魅力に引き込まれていったのです。
1-3-4.レジンアートとの出会い
メカニカルキーボードの「軸の愉しみ」「キーキャップを変える愉しみ」を覚えた私は、より新しいキーキャップを探し続けていました。そんな中、ふとGoogleの画像検索で「レジン」という存在を知ります。
レジンというのは、簡単に言うと「(透明な)樹脂」です。大きく、紫外線で固まるタイプ(UVレジン)と薬剤を混ぜて固めるタイプ(エポキシレジン)があります。いずれも、樹脂を硬化させるので、型があれば自由な造形ができるのが特徴です。ちなみに、本記事では、紫外線で固まるタイプ(UVレジン)を使用しています。
レジンは、日常生活では、広く小物やアクセサリなどのハンドメイドに活用されるほか、歯科治療(歯の詰め物)にも使われます。このレジン、キーボードのキーキャップ作成に使えるのでは?と思い、Google検索したところ、ドンピシャ。「これは作るしかない!!!」と思い立ち、材料を集めて作り始めました。
自作できれば、高いお金を出してキーキャップを買う必要も無く(ハンドメイド品だと、たった「1個」で3000円前後するものも)、自分の思い通りのデザインが展開できます。その上、IP(知的財産権、要するにポケモンとかキャラクターのもの)に関わるものは商品化されていないものも多く、そういったキャラクターデザインされたキーボードを自作できる、というのはなによりも楽しいですよね*2。
2章.レジンとLEDライトでオリジナルのキーキャップを作る準備
おまたせしました。ここからが本題(作り方説明)です。なお、前述の通り、キーキャップを変えられるキーボードは「メカニカルキーボード(Cherry MX互換)」に限りますのでご了承くださいませ。
本章では、レジンでキーキャップを作る際の注意点と準備するものをまとめています。
※具体的な使い方は3章へどうぞ→3章まで読み飛ばす。
2-1.レジンでキーキャップを作る上での健康に関する注意点【必読】
※みなさまの安全に関わる重要なことが書かれています。読み飛ばさずしっかりとお読みください。
※本記事では、レジンとして「UVレジン」を活用します。
UVレジンを使ったハンドクラフト全般に言える注意事項ですが、特筆すべきは「紫外線を扱う点」「レジンアレルギーになる可能性」の2つでしょうか。もちろん、火気厳禁やら日光を避けるなど、制作する上で他にも注意すべき点はあるのですが、これらは健康を害する可能性があるという点で注意が必要です。
2-1-1.紫外線(UVランプ)を使用するのでライトを直接見ない・素肌での作業を避ける
UVレジンは、その硬化を進めるためにその名の通り「UV(紫外線)」を利用します。紫外線はもちろん太陽光にも含まれますが、ハンドメイド作品を作る上では専用のUVライトを利用することが多いです(時短・均質化など目的は様々ですが)。UVライトはその名の通り、レジンの硬化を促すべく紫外線を照射するライトです。
ご存知の通り、紫外線は、日焼けや皮膚ガンの原因になったり、免疫力低下など健康に影響を与えたりすることが知られています。皮膚だけでなく、目に入ると角膜の炎症を起こすこともあるため、取り扱いには気をつけましょう。特に、高出力な紫外線ライトは絶対に直接見ないようにしてください。目を痛める可能性があり、大変危険です。
主な対策としては、UVライトの光を直接見ないことはもちろん、できるだけ作業時間を短くし、手袋を利用するなどで肌にライトが直接当たらないようにするなどです。
ただし、レジンを活用するのであれば、手袋については必ず「使い捨て」を利用してください。詳しくは後述します。
2-1-2.レジンアレルギー対策として、換気徹底・手袋装用・手芸用レジン購入を徹底する
レジンを利用する上で、最も注意すべき点は、「レジンアレルギー」への対策です。
まず、レジンアレルギー(化学物質過敏症)は、レジンが原因で発症するアレルギー症状です。具体的には、かゆみや湿疹・水ぶくれ、皮膚がただれて剥がれ落ちるなどの、アトピーに近いアレルギー症状・皮膚疾患・アナフィラキシー症状が出るほか、鼻炎などの炎症が出ることもあるようです。
発症する原因は主に、「完全に硬化していないレジンが皮膚につくこと」「気化するレジン気体や削ったレジン粉末を吸い込むこと」です。特に、前者はすなわち「レジン液そのもの」や「硬化が中途半端な状態のレジン作品」を触ったり身につけたりすることがありますので、非常に注意が必要です。
主な対策としては、「徹底した換気」「使い捨て手袋の利用」「しっかりと硬化させる」に尽きます。とくに、素手でレジン液に触れない、衣服や周りにレジン液を付着させないことを大原則として作業してください。
諸説あるものの未硬化レジンに触れる度にアレルギー体質になり、一定許容量を超えると、ある日突然発症するという報告もあります。レジン液はもちろん、硬化していないレジン作品に触れることは避けて、しっかりと硬化させましょう。
あくまでもレジンは化学製品です。注意事項をよく読み、自身の責任において正しく使用することが重要です。
また、レジン液すなわち「硬化前の樹脂」は、工業用途にも手芸用途にも分別無く使われます。硬化していないレジン液に、触れないことは大前提ですが、そもそも工業用のものと見分けがつかないものなので、販売元にも気を配るべきです。
特に、手芸用途など民生向けとして手に入るレジン液は、単価が非常に高いので、多くの模倣品(酷似した名前・デザインなども)や、格安の粗悪品が出回っていることも事実です(参考:株式会社パジコの注意喚起ページ)。各自、色々と情報収集した上で、ご自身の判断・責任でレジン液を選ぶようお願い申し上げます。
(色々調べていると、海外製のほうが検査をする分、安心などという記述もあります)
2-2.レジンでキーキャップを作るために必要な道具・材料の一覧
キーキャップを自作する上で必要なものは一般的なレジン作品作りと変わりありません。これらを準備すればOKです。
- UVレジン液(ハードタイプ推奨)
- UVランプ(使用するレジン液によって光の波長が変わります!)
- UVランプの充電器
- 使い捨て手袋(必須)
- キーボードキャップの形をしたモールド
- シリコン型制作キット(日本語Enterキーやスペースキーを作る場合)
- メカニカルキーボード(CherryMX軸または互換軸)
- キーキャップ引き抜き器
- 交換用キーキャップ
- ミニ消しゴム(中に入れるもの)
- ニッパー・やすり・竹串・ピンセットなど
一応、筆者が実際にAmazonで購入したものを紹介します。参考にしてください。
なお、重ねての案内ですが、レジン液は化学製品なので自身の健康を害する可能性もあります。必ずご自身の判断で商品選定・購入をお願いします。
レジン液:パジコUV-LEDレジン「星の雫」ハードタイプ200g
まずは、使用したUVレジン液の紹介です。
先に分量に関してですが、私は「200g」を購入して、キーキャップ12個、エンターキー4つを作って残量半分くらい?な感じです。「とりあえず作ってみる」なら200gくらい買っておくと安心かと思います。
さて、購入商品の紹介です。
まず、前提として、レジン液には大きく「エポキシレジン」「UVレジン」の2つがありますが、今回は硬化までの時間が比較的短く、光を当てるだけで硬化する後者(UVレジン)を採用しています。
UVレジンには粘度の違いもありますが、キーキャップづくりの用途にはハードタイプが適しています。ハードタイプであれば、中にものを沈めたり表面を盛ったりなど、小回りの聞く使い方ができます。
なお、前述(2-1.注意点)でも触れましたが、UVレジンは化学製品です。正しい使い方をしないと、健康被害が出る可能性もあります。ご自身の判断で商品を選ぶようにしましょう。今回は本商品を利用しましたが、私自身はまだレジン歴が浅く、独学で色々と調べてこの商品を選んでいます。皆様もこの情報を鵜呑みにするのではなく、参考としていただくことを推奨します。
なお、レジン液であろうと「国内で市販品として流通しているので、それほど対策に躍起になる必要も無い」という意見も一定数あります。工業用途のレジンとは使うスケールも何もかも違うのに一緒くたに白黒分類してレジン=悪と決めつけるつもりは無いので、重ねて参考としてご覧いただければと思います。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:4,620円)
UVランプ:パジコ「UV-LEDハンディライト3」
続いて、UVレジン液を硬化させるライトの紹介です。
今まで、何の断りもなく「UVレジン液」と表現してきましたが、光で硬化するレジン液は種類によって反応する光の波長が異なります。必ず、ご自身が使っているレジン液がどの波長に対応しているのか調べておきましょう。これが対応していない場合、硬化に時間がかかったり、そもそも硬化しなかったりします。
本製品は、2種類の波長の光(405nm・365nm)が放出されます。多少理系チックですが、概ね380nmを下回る波長はすべて「紫外線」と呼ばれます。紫外線(UV)ライトと一言で言った場合には、この波長が曖昧になるので注意しましょう。
これまた理系的なウンチクですが、光の波長の長さに反比例して光の持つパワーは大きくなります*3。つまり、数字が小さい(波長が短い)ものは、紫外線の中でもとりわけパワーが強いので、特に取り扱いに注意が必要です(目を痛める危険性なども上がるため)。
ちなみに、光の出力の強さを表すW(ワット)という単位もありますが、これも、あまり意識せずでOKです。レジン液の説明に従ったものを購入してください。多くの場合、W数が高ければ高いほど出力パワーが上がるので硬化時間が短くなる傾向があるようですが、大事なのはW数では無く、どの波長成分が含まれているかです。いくら出力が高くても、レジン液が反応しない波長の光では硬化しません。蛍光灯には紫外線が含まれるためUVレジンは硬化反応しますが、微弱な紫外線なので肌は焼けませんよね。これと同じです。同様に、自宅のLED照明では硬化しないのにLEDライトだと硬化する、というも同じ理屈です(含まれている波長成分)。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:880円)
USB電源アダプター:Hootek「AC充電器(1ポート)」
LEDライトに付随して、利用するACアダプタの紹介です。
「こんなもん既に持っとるわ!」と侮ることなかれ。UV-LEDライトのような、W数や光量が重要になるモジュールは、家電製品のように繊細です。
具体的には、定格の電圧・電流値で電源を供給する必要があります。これを守らなかった場合、機材に大きな負荷がかかり、機器の故障や最悪の場合、火災などの原因になります。必ず、LEDライト(特にUSB給電タイプのもの)は説明を熟読の上、それに合うものを購入してください。
私は上記LEDライトを利用していますが、本件に関しては生産元の株式会社パジコも、電圧・電流値に関する注意事項として掲載しています。今回は、「DC5V=1A」の定格値が求められているので、出力定格5V=1000mAの充電器を購入しました。
余談ですが、昔は1Aの充電器はどこでも100均でさえも買えたのに、今は急速充電のニーズ高まりや1Aで充電できないタブレット端末などが普及してきて、今更1Aの充電器なんて取り扱っている店そのものが稀有なんですよね。時代の進化とともに、しっかり定格値を見ないといけなくなるなんて、逆に不便ですよね。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:679円)
【必須】使い捨て手袋:明成「新素材ハイブリッドグローブ ニトリル + PVC手袋」
続いて、使い捨て手袋の紹介です。私は「必須」と案内していますが、自己責任でどうぞ。
前述の通り、レジン液は皮膚に付着することを避けなければなりません(一般には避けるべきです)。したがって、樹脂が染み込む可能性のある布製は論外として、伸縮性のある生地で、かつ、パウダーフリーなものをオススメします。天然成分・塩化ビニール製のものは、耐薬品性が良くないものも多く、安定したものは「ニトリル」製だと一般的に言われます。
調べてみたところ、たしかにニトリル製のものは、耐薬品性に優れているとも言われ、工業製品でもあるレジン液にはうってつけと思います。なお、使い捨てなので、もったいないとか考えず、使ったらすぐ捨てる、を徹底したほうが良いかと思います。
特に「穴が空いたら即交換」、手指に「レジン液が付いたら即手洗い」、これらを徹底すれば特に大丈夫かと思います。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:975円)
キーボードキャップの形をしたモールド:FUNSHOWCASE「キーキャップ シリコンモールド」
今回の肝ですね!キーキャップを作るためのシリコン型です。
キーボードのキーキャップ自作キットは多くの場合(というか全部?)、メカニカルキーボードのCherryMX軸に対応しています。
キーボードの様々な部分と、それに合致した裏側(十字のCherryMX軸を挿す部分)のためのシリコン型がセットで入っています。
色々と類似製品が売っているようなのですが、正直違いがわかりませんので、私はPrime発送に対応している点だけでこの商品を選びました。皆様の好みに合わせて購入すれば良いと思います。
ただし、これに限らず、いずれも「英字配列」のシリコン型であることに注意してください。日本語配列のキーボードを使う場合、どうしてもカスタマイズできない(作れない)キーが出てきます。
普段遣いが英字配列の方、もしくは飾る用途で英字配列キーボードを別途購入するのであればよいのですが、そうではなく、普段遣いとしてキーボードのデコレーションを愉しみたい!という方は、別途日本語配列用の型を作る必要があります。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:1,999円)
シリコン型制作キット:清原「レジンクラフト 型とれーる 100g」
日本語のキーキャップ(エンターキーやスペースキー)の型作るための自作キットです。実際の使い方(型の採り方)は、本ブログ記事の3-2にもしっかり書きましたし、YouTubeにも動画でアップロードしました!
前述の通り、多くのキーキャップ用シリコンモールドは英字配列キーボード用に作られています。つまり、日本語配列のキーボードを利用する場合、「Enterキー」や「スペースキー」の形が違うため、これらのキーキャップは自作できません。
そこで、これを使って自らのEntetキーやスペースキーを使って型を取れば、形状や配列が少々特殊なキーボードでも自作することができます。
ただし、原型に押し当てた凹型の型しか作れないので、軸側(裏側)の型は作れません。つまり、これだけを購入してもキャップ側しか作れないので、上記キーボード用シリコンモールドは別途購入しておくことをオススメします。
私は、これを使ってEnterキー1個、スペースキー2個の型をとったらちょうど薬剤を使い切りました。だいたい1箱で3つのキーまで、と思っておくと良いかと思います。
(筆者購入日:2021/8/17;購入時の金額:1,784円)
KIYOHARA Craft Gallery レジンクラフト 型とれーる 100g JR-09 - Amazon
メカニカルキーボード: XPG「SUMMONER CHERRY MX 日本語配列 シルバー軸」
日本語配列(109キー)で、純正CherryMX軸を備えた、LED搭載の有線ゲーミングメカニカルキーボードです。リストレスト付き。
上の1文ですべて説明しているので、あえて多く語る必要もありませんが、本当に打鍵感が素晴らしいメカニカルキーボードです。数あるメカニカルキーボードの中でも、純正のCherryMX軸を採用しておきながら値段がかなり抑えられていて、文句なしの一品です。
軸を選べるところもポイントで、青軸・赤軸・銀軸がラインナップされています。日本語配列のキーボードの中で、しっかりとした使い心地が約束されていながらも比較的安めですし、初めてメカニカルキーボードを触る人にもオススメです。私はシルバー軸を購入しましたが、赤軸も非常に人気が高いですね。
もちろんLED搭載で、専用のソフトウェアを入れなくても、Fnキーとアローキーの左右いずれかを入れることで光り方を変えることができます。
実用的な機能としては、「音量コントロールホイール」「ミュート切り替えボタン」を備え、まさに私がメインで使ってきたRazerの「BlackWidow V3」と同機能です。むしろ、USBパススルー機能まで備えていて、機能面では1枚上手かもしれません。メインユースを乗り換えるか本格的に迷いました。柔らかいリストレスト(しかもマグネット固定!)も付いてきて、本当にコスパおばけです。
2021年8月21日現在、私はテレワークでこのキーボードをメインで使っています。テンキーも付いているのでデスク仕事のパートナーです。欠点と呼べる欠点が本当に無いので、万人にオススメできるのですが、唯一「ゲーミング用途」の方にとってはスペースキーの短さが気になる人もいるようです。とはいえ、これはあの有名ゲーミングデバイスメーカー「Razer」のキーボードと同じ傾向なのであまり欠点としては数えにくいです。もちろん、ゲームモード(Windowsキーを無効化する機能)も付いているので、ゲーマーにも安心です。
(筆者購入日:2021/8/4;購入時の金額:7,797円)
【持っていなければ買っておこう】キーキャップ引き抜き器:ARCHISS「キートップ引き抜き工具」
キーキャップを外すための工具です。
メカニカルキーボードどころか、キーボードのキャップが外せることすら知らなかった、という方は必見です。
指で引き抜くのもよいのですが、まっすぐ引き抜く必要があり、意外と力が必要なためコツがいります。特に初めてはずそうとするときは、「本当に外せるの?」「壊れそう」と不安になります。
かくいう私も、メカニカルキーボードを買うまではまったくの素人でした。しかし、メカニカルキーボードはキーキャップの交換でも非常に楽しめるので、キーキャップ交換するなら1本はあると安心ですね。
他にも、定期的な清掃作業(キーキャップを外して隙間を掃除)や、上級者になると「軸の色を眺めて酒を嗜む」みたいなときにも効果を発揮します。
とにかく、メカニカルキーボードを1個でも持っているなら、引き抜き工具はとりあえずでも1本買っておくと安心です。
(筆者購入日:2021/8/7;購入時の金額:462円)
キーキャップ交換体験用:REDRAGON「A101G PBTキーキャップ(ゴールド)」
金ピカな交換用キーキャップです。英字配列なので交換できないキーがあることは注意。
メカニカルキーボード用の交換用キーキャップ。特筆すべきものはありませんが、メカニカルキーボードのキーキャップ交換が初めて、という方はキーキャップを交換する愉しみを、キャップ自作の前にも味っておくと良いかと思います。
全体は金色に輝き、キーボードに装着すると、圧倒的な存在感をデスクで放ってくれます(笑
ちょっとちゃっちい感じの金色(昔の金色の招き猫オブジェみたいな色…伝わるかな?)で、触ると指紋が残りやすいなどはあるものの、キーキャップの交換を試すには比較的安くてオススメ。
本商品に限らず、基本的に交換用のキーキャップは英字配列のものが大半を占めるので、自分が使っているキーボードのうち、どのキーは交換できて、どのキーが交換できないのかを把握することもできます。また、不安な人は、交換前には必ずキーボードの配列の写真を撮っておきましょう。キーがどこにあったか思い出せなくて戻せない、ということになりかねません。
ちなみに、キーキャップ交換をする際、キーボードの初心者に特に起こるのが「あのキーどこにあったっけ?」という体験。例えば、「ドット『.』を入力するとき、キーボードに印字されていた『る』を目印にしている」場合、かな印字が無いキーボードにするとそういうところに驚きます。キーキャップを自作する際に、何を表記しておかないといけないのか、自分の中で理解ができるので、こういう経験を通して体験しておくと良いです。
(筆者購入日:2021/8/4;購入時の金額:2,299円)
Redragon A101G PBTキーキャップ、ダブルショットインジェクションキーキャップ、英語アレンジメント、104キーセット、メカニカルゲーミングキーボード用(ゴールド)
中に入れるもの:ショウワノート「ミニミニフェイス消しゴム イーブイ」
ここは完全に自由です!!今回は私が使ったものと同型のものを紹介しますが。レジンで作ったキーボードはそのままだと透明になるので、中身にいれたものがそのまま浮かび上がって見えます。
今回使ったのは、厚さ5mmほど・大きさ1cm角ほどの小さなデザイン消しゴムです。デザインカッターなどで薄さを半分に切って使用しました。
ただ、1つのキーに対して1つの消しゴムを入れるとすごく減りが早いので、かなりブルジョア向けかもしれません。出来上がったときの仕上がりはひとしおなので、凝りたい方は、中に入れるものを工夫すると良いかもしれません。
(筆者購入日:2021/8/21;購入時の金額:577円)
その他準備物:やすりやニッパーなど
他には、一般的な工具や道具があればOKです。
- やすり(必須)
- ニッパー(必須)
- デザインカッター(何かと重宝します)
- ピンセット(細かい材料を扱う場合)
- 竹串または爪楊枝(レジンを型に入れるときやかき混ぜ棒として)
- 紙やすり(好み)
- カッターマットや作業マットなど、汚れても良いもの
また、レジンに入れるものとしては、
- レジン用着色剤
- レジン用ラメ
- レジン液(ソフトタイプ=削ったあとの表面塗装用)
- 印字シール(アルファベットや数字など)
…があると、表現の幅が広がります。お好みに合わせて色んなものを作ってみてください。
参考:筆者が準備したもの
こんな感じでたくさん買い揃えました。
3章.オリジナルのキーキャップをレジンで作る手順
2章では、必要な機材についてまとめました。
3章では、実際の作り方について紹介していきます。
3-1.キーキャップのプロファイル(形状)を確認する
まず、キーキャップを自作する前に、作りたいキーの形状がモーダルの中にあるか確認する必要があります。プロファイルについては、SanSanの記事が非常にわかりやすくまとまっていますが、かなり専門的な話になります。要するに、キーの形状(形)は同じでも、「薄さ」「カーブの大きさ」などが微妙に異なる場合もあります(これを、専門用語で「プロファイル」といいます)。
難しい話はおいておくと、購入したモールド(シリコン型)の中に、自分が作りたいキーの形が、あるかどうかを確認してください。ある場合は、そのキーをそのモールドにはめ込んでみて、ピッタリハマればOKです。
つくりたいキーボードのキーを引き抜いて、モールドにピッタリとハマるかどうかをあらかじめ確認しておき、何の形だったのかをひと目でわかるようにマジックなどで裏面にメモしておくと便利です。
特に手前側・奥側を間違えやすいので注意しましょう!
3-2.作りたいキーのモールドがない場合は自作(日本語Enterキーなど)
※使用機材:清原「レジンクラフト 型とれーる 100g」→Amazonで買う
※この手順は、YouTubeにも動画アップしました →詳しくは 本記事の4-1 へ
基本的には、英字・日本語配列のいずれも、大きさとしては共通したキーがほとんどです(アルファベットやテンキー、矢印キー、HOME・DELETEなど)。
しかし、例外的に、形が異なるキーがあります。「Enter」「スペース」キーです。さらに、日本語配列にしか無いキーとして「全角/半角」「変換」「無変換」「かな切り替え」もあります。他にも3-1で紹介した「プロファイルが異なるキー」など、既存のシリコンモールドでは対応できないキーが出てくることがあります。
これらのように型に無いキーキャップの形は自作するしかありません。ただし、自作と言っても、3Dプリンターや形状計測器などを使わなくても、実物からシリコン型を自作できるキットが売っているので、そちらを使えばOKです。
やり方はカンタンで、
- 牛乳パックなどで作った箱の中に原型(キーキャップ)を両面テープで固定して
- 清原の「レジンクラフト 型とれーる」に入っている薬剤2つを1:1の割合で混ぜて
- 注ぎ入れて2時間待って取り出すだけ
です。
これを使えば、日本語配列のEnterキーやスペースキーと言った、既製品のシリコンモールドに無いキーキャップを作れます。作ったモールドで、既に4回以上Enterキーを自作していますが、まだ壊れていないので、耐久性もそれなりにありそうです。
とはいえ、自作は自作なので、取り扱いに要注意かと思います。特に、シリコン同士はくっつくため、原型にシリコン素材のものを使ったり、作った型を一緒に保管するなどをすると、使えなくなるかもしれません。注意しましょう。
3-3.レジンでオリジナルキーキャップづくり
ついにこの記事もいよいよ最終盤。オリジナルキーキャップの作り方です。
※先に、本記事の「注意事項」には目を通しておいてください。特に手袋と換気には気を遣いましょう。
※使用機材は5章をご覧ください。
※この手順は、YouTubeにも動画アップしました →詳しくは 本記事の4-2 へ
手順としては、こちらも非常にシンプルでカンタン。使うレジン液・UVランプの種類にもよるものの、基本的には、作業時間より待ち時間のほうが長い体感印象です。
- 作りたいキーキャップのモールドにレジン液を1mmほど流し込む
- UVランプをあてて固める(3分ほど待つ)
- 別途、CherryMX軸側のモールドにレジン液を流し込む
- UVランプをあてて固める(3分ほど待つ)
- 上記1のモールドに、中身に入れたいものを入れて、レジン液を入れる
- UVランプをあてて固める(3分ほど待つ)
- 上記5のモールドに、背景として入れたいものを入れて、レジン液を入れる
- UVランプをあてて固める(3分ほど待つ)
- 上記7で作ったモールドにレジン液を加え、手順6の軸側を乗せる(接着)
- UVランプを当てて固める(3分ほど待つ)
- 裏返して、もう一度そのままUVランプをあてて固める(3分ほど待つ)
- 取り出して完成(必要に応じてニッパーやヤスリがけ)。
上記をご覧いただくとわかりますが、手順のうち、半分以上は待ち時間(UVライトによる硬化待ちの時間)です。待ち時間を除くとわずか5ステップです。
下記、画像で紹介します(画像は、私の投稿した YouTube動画 からの引用です)。
4章.YouTube動画ももちろん公開しました!
4-1.オリジナルの型採り
本ブログ記事3-2で紹介した方法を詳しく動画にしました。
4-2.オリジナルキーボードづくりの方法
本ブログ記事3-3で紹介した方法を詳しく動画にしました。
5章.使用機材のまとめ(購入リンク集)
本記事では、実際に私が使っている材料・機材などについて紹介しました。
一覧で表示したものも準備しました。下記表を御覧ください。
筆者の使用材料・機材の一覧
必須 | 商品名 | 画像 | Amazonリンク |
備考(筆者コメント) |
---|---|---|---|---|
必須 | パジコUV-LEDレジン「星の雫」ハードタイプ200g |
今回採用したUVレジン液。お試しなら200gで十分。 |
||
必須 | パジコ「UV-LEDハンディライト3」 |
今回のUVレジン液を硬化できるUVライト。USBは必ず5V=1Aのものを使おう。 |
||
必須 | Hootek「AC充電器(1ポート)」 |
5V=1000mAの出力ができるアダプタ。3個入りでお得。持っていれば不要。 |
||
必須 | 明成「新素材ハイブリッドグローブ ニトリル + PVC手袋」 |
ニトリル製の使い捨て手袋。100枚入りでたっぷり使える。 |
||
必須 | FUNSHOWCASE「キーキャップ シリコンモールド」 |
レジンでキーボードキャップを作るなら必須。 |
||
清原「レジンクラフト 型とれーる 100g」 |
自作で日本語Enterキーを作るときなどは必須。 |
|||
必須 | XPG「SUMMONER CHERRY MX 日本語配列 シルバー軸」 | 筆者がテレワークで愛用中。万人にオススメできるメカニカルキーボードです(個人の感想です)。 | ||
ARCHISS「キートップ引き抜き工具」 | あると便利。メカニカルキーボードを持っているなら1本あると安心。 | |||
REDRAGON「A101G PBTキーキャップ(ゴールド)」 | キーボード全体を金ピカにできる。英字配列なので日本語キーは一部交換できないので注意。 | |||
ショウワノート「ミニミニフェイス消しゴム イーブイ」 | レジンの中身に入れるものの候補として。めっちゃくちゃかわいい。最高! |
6章.あとがき
本ブログも、1ヶ月以上を空けて、久々の更新となりました。まさかの「Arduino自動化記事」では無い内容で更新するとは、私自身も思いませんでした。とはいえ、私自身、ポケモンへの興味関心は未だ失われていません。
仕事が一段落付いたら、必ず本ブログの更新を改めて行いたいと思いますし、ゲームもしっかり遊びたいと思っています(個人的には、全く遊べていないポケモンユナイトに興味がありますね)。また、同じくソシャゲとしてはポケモンマスターズがまもなく2周年とのことで、本当にワクワクしています。次の限定キャラクターに注目!ですね。
ところで、今月19日にポケモンダイレクトで新作ブリリアントダイアモンド・シャイニングパールの追加情報が公開されました。その動画の最後に、「ランクバトルはありません」という案内もありましたので、より、育成に必要な道具などの収集のために、ポケモン剣盾の自動化の需要も高まると予想されます。
本ブログも広く、皆様にご参考いただける情報を提供できれば、と思います。もしかしたら、今回のようにゲームとは直接関係ない更新をすることも増えるかもしれません(今のところ予定はありませんが、未来は自分にもわからないので…)し、ゲームの内容をより深く、または新作での自動化にもチャレンジするかもしれません。
いずれにしても、読者の皆様からいただく温かいコメントや配慮などが身にしみてありがたいと感じておりますし、皆様の期待により応えられるよう、気楽に、でもしっかりと中身のあるブログ運営ができればと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
2021年8月23日 ますたー
ではではc⌒っ.ω.)っ